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ごあいさつ

 

全国「くむんだー®」木のジャングルジム協会

日本は、どこまで行っても山だらけです。それも、木がいっぱい茂っています。
新緑の春、錦の色に色づく秋。一時も間違うことなく、人々の暮らしに季節を届けてくれます。 
多くの人は気づくこともありませんが、山・森に入って見ると、戦後拡大造林された木々たちが太陽の日差しも浴びることなく脆弱な姿で生きています。

滋賀には、日本一のびわ湖が真ん中にあります。県民の方はマザーレイクという言葉を愛してやみません。しかし、そそぐ川、その上にある山にまでは関心が極端に低いようです。それでは、森にある木々達には、全くといっていいほど目が届かないのが現状です。

私は、100年続く大工の三代目です。見習いの頃、多くは地域の山や森の木をたくさん使った家づくりでした。現在のようなハイスピードで出来上がっていくような家づくりはありませんでした。経済的には多くのお金が世の中に回っていき、いかにも幸せかのように思えますが、以前のような、地域の職人たちの仕事も奪われ、家を作っていくという手仕事・技術が急速に無くなってきています。国や県・市町村は、地域の山の木を使った家づくりを推し進め、各地で広報活動にも多様に取り組んでいます。私も、そんな広報のイベントの真っただ中で、悪戦苦闘していました。知ってほしい・気がついてほしい・理解してほしい世代の方は、やはり関心が薄いように見受けました。

どうしたら、山や森の事、山に関わる人々の生業、山から木を出すことやそれを使った家づくりのことが伝わっていくのか? 木の良さって何だろう? どうしたら木の良さが伝わるのだろうか?どんな世代に伝えでいくと効果的なのか?

ひとつのアイデアとして、「くむんだー」木のジャングルジムが考案されました。

2011年初めてお披露目し公演が始まりました。以来、人から人へ「森・家づくりのツール」として「いいぞ!」と好評を得ました。何度も繰り返して公演をしていくと、子育て支援等のお祭りや、環境イベント・スポーツ大会・道の駅・美術館・企業・ショッピングモール等公演依頼がありました。全く無関係のように思われますが、こういった場所こそ私たちが出向き、森・家づくりの正しい考え方を話さなくてはいけないところです。

このような想いを、使い方を、全国「くむんだー」木のジャングルジム協会を通じて共有できたらと思っています。


会長 川村克己